間接税:コンプライアンス、テクノロジー、ECの課題

間接税を取り巻く状況と職場環境 

間接税の徴収、管理、納付を担当する企業の税務部門は、今日の厳しい税務環境の中で多くの課題に直面しています。世界各国の政府は、歳入確保のために間接税への依存度を高めているだけでなく、企業に間接税の徴収と納付を求め、同時にコンプライアンスを怠った場合の罰則を強化しています。特に、米国では、間接税の変更による増収で各州の税収を簡単に調整、確保できるという状況が見受けられます。つまり、各州は常に新しい税金や手数料を試しており、その結果、間接税の業務担当者は頻繁な変更に常時気を配り、対応しなければならなくなっているのです。 

間接税がもたらすこれらの課題の対応は、多忙で人員不足の税務部門がソフトウェアもない状況で行っていることが多いようです。間接税担当は様々な変化に対応するためにストレスを感じながら日々を過ごしています。 利用可能なリソースが限られていることや、税務部門が提出する書類のコンプライアンスリスクにさらされているのです。 

世界の税法、税務コンプライアンス、間接税に対応するために 

トムソン・ロイターの国際税務レポート「間接税対~対応への恩恵」によると、担当者の最大の関心事は、間接税規則の変化のペースと規模についていくことです。次いで、税務当局が企業に課す報告義務の増加、電子商取引の法的・物流的な問題、自分の情報の盲点がどこにあるのかわからないという常につきまとう恐怖感などが挙げられています。 


間接税チームが直面している課題は何ですか? 間接税業務改革の参考に、世界の税務担当者の間接税業務に関する具体的な対応をレポートにてご確認ください。 


成長を続けるグローバル企業は、世界各地の税率や間接税のコンプライアンスの影響を特に受けやすくなっています。その背景として、多国籍企業の多くは100カ国以上で事業を展開しており、取引のある国や地域がそれぞれ独自の規則や規制を持ち、時には政府の税務当局が気まぐれな方法で規制変更が執行されるという環境が挙げられます。そして、様々な国で様々な製品を販売する企業にとって、取引国ごとに異なる税率で課税されていることで、税務上の複雑さが増しています。さらに税務当局が地元政府の収入を増やすために、他国企業の税務違反に対する罰金を積極的に課すような国や地域もあり、申告の遅れや不正確な申告に対する罰則ゲームに巻き込まれることも頻発しています。 

税務当局監視の厳格化 

付加価値税(VAT)、物品サービス税(GST)、物品税、燃料税、土地税、環境税などの間接税は、所得税や法人税に比べて世間の注目度が低く、企業自身が徴収・納付するため、政府にとっては魅力的な税金と言えます。さらに、現在、ほとんどの企業と政府の税務機関はデジタルでつながっているため、税務当局は、間接税額が確定した時点で企業がリアルタイムに支払うことを期待しています。場合によっては事前に納税することもあるため、企業は税務コンプライアンスの観点から間接税業務のプロセスを自動化する必要に迫られています。 

税務当局が間接税に注目するもう一つの理由は、企業の事業活動や運営に関する多くの情報を得ることができるからです。最近では、税務当局がこれらのデータを利用して企業の納税義務に関する包括的なプロファイルを作成し、さらにそのデータを他国と共有するケースが増えています。そのため、自動化された技術を使って自社の取引データを追跡・分析しない企業は、自社よりも税務当局の方が自社の事業活動について詳しく知っていることになるかもしれません。このような企業と政府の共生関係により、罰則を回避するためにも、企業が社会的に責任ある行動していることを政府や世間に伝えるためにも、税務当局との信頼関係を築くことの重要性が高まっています。 

間接税とECの難問 

 企業としての社会的責任を果たすためには、当然のことながら、すべての取引に対して正しい間接税を適用し、納税する必要があります。しかし、ECやデジタルサービスに関しては、どの国でどのような税率が適用されるのかという正確な情報を得ることは必ずしも容易ではありません。米国では、2018年のウェイフェア事件により、企業が地域の売上税を徴収する責任を負うことになりましたが、この問題は、コロナ禍で一般の人々がECに依存するようになった結果、ますます深刻化しています。 

さらに問題を複雑にしているのは、すべてのECが物理的な製品を伴うわけではないという事実です。オンライン教室、コンピュータゲーム、その他のクラウドベースのデジタルサービスは、間接税のグレーゾーンで運営されており、どの法域でどの税率が適用されるのかを知ることが困難な場合があります。明確なコンセンサスがない場合、企業は正しい税率を推測し、それが誤っていることが判明した場合には、税務当局が企業の行動を寛大に評価してくれることを期待するしかありません。 

テクノロジーを駆使して信頼性と税務コンプライアンスを向上

 多くの規則が流動的であり、間接税の税率をめぐる不確実性が高いため、税務担当は、自社がミスを犯し、政府の監査や罰則、あるいは何らかの社会的論争に発展するのではないかと不安材料を抱えています。多くの場合、このような経営上の不安は、間接税チームが利用できるデータの質に対する自信のなさに起因しています。 

例えば、成長し続けるグローバル企業は、異なる国の複数の企業を同時に買収していることがよくあります。テクノロジーの面では、多数の異なるレガシーシステムを一元化されたERPシステムに同時に統合することになり、グローバル税務部門が気づかないようなエラーが発生する可能性もあるでしょう。税務チームは、部門の税務データを正確に入力してくれる外注に頼らざるを得なくなるかもしれません。しかしこれは一般的な対応ではありません。このような状況に置かれている多くの税務担当者は、税務コンプライアンスや戦略的な意思決定に利用されるデータが信頼できる正確なものであるように、スプレッドシートのチェックやデータ精査に膨大な時間を費やしているのです。 

このような課題を解決するために、適切な税務ソフトウェアがなければ、間接税規制の変化のペースや世界中の税務当局からの要求の高まりに対応することは難しいでしょう。また、適切なツールがなければ、税務部門は社内での信頼を失い、企業にとっての真の価値を発揮する機会がないというリスクもあります。 

多くの問題を抱える中、適切な税務ソフトウェアを使用することで、税務コンプライアンスと信頼性の基盤に対する信頼性を確保することができます。 


税務部門を企業の戦略的アドバイザーとして活用するために、間接税に特化したツールの導入をご検討ください。トムソン・ロイターのONESOURCE Indirect Tax Complianceは、世界各国のリアルタイムの税率と課税規定、カスタマイズ可能なツール、電子申告のサポートのほか、強力なデータの照合・調整・報告機能によって、税務コンプライアンスのプロセスを合理化します。


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