トムソン・ロイターのPractical Law The Journal(PLJ)はこのほど、保険会社、NFPコープ社のアソシエイト法務顧問兼訴訟担当ディレクターであるエリン・ジアジャ氏に、社外の弁護士に案件を依頼する理由と、どのような時に社外弁護の価値を評価するかについてお話を伺いました。
PLJ:御社の訴訟担当弁護士が現在最も多忙を極めている案件は何でしょうか?
ジアジャ氏:2021年に裁判所が通常業務を再開して以来、ほとんど保留になっていた既存の案件の管理が非常に活発になっています。 また、リーガルホールドの実施や請求書の処理などの機能には技術的な支援がありますが、訴訟管理に関連する事務作業は非常に時間がかかります。
PLJ:新型コロナウィルスの世界的な感染拡大は、業務にどのような影響を与えましたか?
ジアジャ氏:グローバル企業である当社の法務部は、コロナ禍以前よりリモートでの業務に慣れていました。今では、時には自宅のキッチンテーブルで仕事をすることもあります。毎週チームミーティングを行い、お互いの状況や仕事の進捗状況を確認しています。また、Zoomでつながっているだけで、お互いの子供やペットなどのプライベートを知ることができ、チームとしての結束力が高まりました。在宅勤務の成功で、NFPは今後もハイブリッドなワークモデルを活用していきます。
PLJ:どのような問題で外部の弁護士を頼ることになるのでしょうか?
ジアジャ氏:州法の改正が企業に与える影響を積極的に評価するために、地域の弁護士を活用するケースが増えています。また、非常にセンシティブな問題については、弁護士とクライアントの間の秘匿特権の影響を考慮して、外部の弁護士に調査プロセスを監督してもらうようにしています。
PLJ:外部の法律事務所に求めることは何ですか?
ジアジャ氏:ここに挙げることが実行できた時には法律事務所を大変頼もしく感じ、高く評価しますね。
- 対象分野の専門知識と明確な訴訟戦略を迅速に確立すること。
- クライアントである当社の時間とコストを賢く使うこと。
- 有能な弁護士で構成された多様なチームを当社の案件に配置すること。
PLJ:これまでに受けた最高のキャリアアドバイスは何ですか?
ジアジャ氏:仕事には真剣に取り組むべきですが、自分自身には真剣になりすぎないようにしてください。訴訟では、クライアントがストレスを感じたり、怒ったり、不安になったりすることがよくあります。あなたの仕事は、そのような厳しい状況を乗り越えて、可能な限り最善の結果に導くことです。ユーモアと謙虚さをもってそれができれば、より良い相互作用と迅速な解決が可能になるでしょう。
PLJ:新人弁護士の頃の失敗談と、そこから学んだことを教えてください。
ジアジャ氏:私は周囲とのネットワークを作り上げることをしませんでした。頭を低くして良い仕事をするだけで十分だと思っていましたが、そうではありませんでした。私のような内向的な人間には難しいのですが、時には自分の殻を破って、様々な人と交流する必要があるのです。以前は努めて大規模な人脈作りのイベントに参加することもありましたが、そのようなネットワークだけが大切なのではないことに気付きました。今では、同僚とのランチやボランティア活動など、自分が楽しめる少人数の活動を中心に行っています。ヨガをしながら人脈を広げたこともあります。
PLJ:これから企業内訴訟担当者になる人にアドバイスをお願いします。
ジアジャ氏:企業内弁護士になると、財務や経営管理などの分野で新しいスキルを身につけることができますが、訴訟のスキルは低下します。一時的な禁止命令を求めて裁判所に駆け込むような、アドレナリン全開の瞬間や、反対尋問でどうやって認めてもらったかという武勇伝はもう生まれないでしょう。企業内法務に移行したほとんどの人にとって、その章は閉じられたことになりますが、これは訴訟担当者にとっては受け入れがたいことかもしれませんね。
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