適切な売上税自動化ソフトウェアの選び方

取引税関連業務を効率化、集中化するために必要な情報を入手する

取引税(売上税、使用税、VAT、GST)のコンプライアンス要件は年々複雑さを増し、要求も厳しくなっています。これに対応する唯一の実用的なソリューションが、企業の具体的な税務状況に応じて構築された売上税自動化ソフトウェアです。自動化ソフトを導入することにより、手間のかかる作業が自動化されるので、売上税の計算や納税申告書の作成といった細かい業務を気にする必要がなくなります。正確に言うと、課税対象となる各取引のバックグラウンドで月末に自動的に処理されます。

すべては請求書から始まります。いずれの請求書も税務上の影響があり、取引ごとに税額を正しく計算し、徴収し、納付するのは各企業の責任です。税務当局は、こうした計算が正確に行われるものと仮定しており、取引先の企業も同様です。請求書が正確でない場合(課税金額の不足、超過にかかわらず)、ささいに思われるミスでも次々と他の問題を引き起こす可能性があります。

不正確な税額計算は、誤りの修正に費やす時間とコストから、国の罰則、ビジネスの失速、顧客からの信頼の失墜、場合によっては法的責任に至るまで、さまざまな形で企業に損害を与えかねません。税務上の問題の特定、修正に時間がかかるほど、コストは大きくなります。1ドルの税額ミスに対して平均33ドルの解決コストが必要になると見積もられています。そのため、最初から正しく税額を計算することが重要になるのです。

売上税自動化ソフトウェアおよびERPとの統合の必要性

残念ながら、税務当局は税額計算の簡素化は図っていません。経験豊富な税務の専門家でさえも、管轄区域において繰り返し行われる税率や課税対象の改定を常に把握しておくのに苦戦している状況で、こうした改定は今後、ますます頻繁に行われるものと思われます。ウェイフェア社とサウスダコタ州の係争のように裁判所の判決がネクサス・ルール(納税場所に関する原則を定めた国際課税ルール)を覆した例もあります。課税対象取引の税率は、州、群、市ごとに独自に定められており、絶えず改定が行われています。また、世界各国で広まりつつある税務制度のデジタル化が企業のリアルタイムでの申告・納税をさらに後押ししており、これには、ほぼ瞬時に極めて高い精度が求められます。

事業に関する税金というのは、流動的で絶えず改正されるルールと規制の枠組みとなっているのが実態で、こうした改正は、常に把握しておきたいという気がうせてしまうほど頻繁に行われています。事業規模にかかわらず、企業が現代のビジネス環境において常に税務コンプライアンスを確保しておくための唯一の方法は、社内のERP(基幹業務)システムと完全に統合した一元的な税務自動化ソフトウェアを導入することです。税務自動化ソフトウェアをERPに統合すると、規制に関する最新情報や管轄区域における改定、その他の税務政策に関する情報がシステムに反映され、クラウドベースの集中ハブから会社全体に適用されることから、統合することが重要となります。

また、税務自動化によって、会社全体および個々の部署で一貫した形で税務政策を適用することができます。社内システムに統合され、完全なサポート機能を備えた、大半の計算に対応してくれる有効な税務ソフトウェアを導入すれば、会社に適用されるあらゆる種類の税務政策を迅速に把握し、取り込むことができ、すべての税額計算と報告内容を裏付ける単一の情報源としての機能を果たします。

クラウドベースの一元的税務ソフトウェアのメリット

この他にも、一元的に税務管理を行うクラウドプラットフォームにはメリットがあります。新たな州や国、あるいはその他の税務管轄地域に進出する企業は、適用される税法や、税務の自動化に影響を及ぼす可能性のある税務政策の変更に関する情報をすぐに入手することができます。同様に、異なる複数の州で業務を行っている企業は、当プラットフォームが州の税法の改正点を自動的にモニタリングし、情報を更新するため、それぞれの州における税法の改正点を常にモニタリングしておく必要がなくなります。また、クラウドベースのシステムなので地理的な制約がありません。アクセス権限を持つユーザーであれば、いつ、どこにいても税務関連の情報を入手できます。 税額計算を行うITベースの社内インフラに比べ、サードパーティーによるクラウドベースの税務ソリューションは、よりコスト効率が高く、実装が容易であるうえ、ますます要求が厳しくなっている今日の事業課税に後れを取らないために必要とされる速度と柔軟性を提供してくれます。しかし、すべての税額計算ソフトウェアが同じというわけではありません。企業が採用した税務ソフトウェアのベンダーと構築する取引関係の質にその差が表れる場合が多くあります。実際、税務ソフトウェアのベンダーがもたらす経験とサポートレベルはソフトウェアそのものと同じくらい重要となります。というのも、この2つは密接に結びついているものだからです。

統合化という点についてはベンダーによって違いがあります

ベンダーを選ぶ際には、まず、同じ業界において経験を有しているパートナーを探すのがよいでしょう。エネルギー、小売、ヘルスケア、製薬、保険などのすべての主な業界においては、関連する税務問題について深い知識が求められるような複雑な規制が数多くあります。自動税額計算システムは魔法で動くわけではないので、こうした問題をベンダーが理解していることが重要となります。売上税の自動計算ソフトウェアが企業にとって必要な税務機能をすべて実行できるか否かは、そのソフトウェアの開発・サポートを行う会社が顧客の具体的な税務状況に応じてどのようにソフトウェアをカスタマイズすべきか理解しているかどうかにかかっているのです。 次のステップとして、貴社のERPシステムを理解し、どのように貴社のより大きなITエコシステムに自社のソフトウェアを統合すべきか把握しているベンダーを選びましょう。さまざまなシステムやITインフラと自社のソフトウェアを組み合わせるノウハウは、税務ソフトウェアの開発とは別のスキルです。全社においてソリューションが各部署のワークフローにシームレスに浸透するようにすることは、さらにまた別次元の専門性であり、どのベンダーでも提供できるものではありません。

柔軟性、対応力、説明責任

柔軟性も重要です。中には、他社よりもクラウドベースの売上税自動計算ソフトウェアに精通した企業もあり、自社でもっと実装プロセスの主導権を握りたいという企業もあります。顧客が必要とするサービスやサポートのレベルに応じて臨機応変にこれらを提供できるベンダーというのは、どのように顧客の声に耳を傾けるべきか心得ており、顧客独自の課題と能力を理解しようと努めているベンダーである可能性が高いと言えます。これは、ソフトウェアの実装に通常以上の創造性、複雑性、交渉術が求められる場合には特に重要となります。

最後に重要となるのが、説明責任と組織体制です。企業とソフトウェアベンダー間の直接的な連絡経路がパートナーシップ成功の秘訣です。役割と責任をあらかじめ決めておくことにより、憶測でやり取りすることがなくなります。また、双方の合意に基づく一貫したスケジュールに基づいてアップデートを実施すれば、重要な点が見過ごされることはありません。

ONESOURCE Determinationのような完全統合型の売上税自動計算ソフトウェアはリスクを最小化し、効率性と正確性を大幅に向上させるものですが、これは、顧客の成功に向けて献身的に尽くす、経験と知識豊富なプロフェッショナルのサポートがあって初めて実現できるものです。

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