世界各国の政府が電子インボイスのデジタル化と事業取引のリアルタイム監視・報告を求める中、多国籍企業にはスピード、正確性、透明性が一度に要求されるデータ集約型プロセスの管理を支援するテクノロジーが必要です。特に、電子インボイス/継続的取引監視(CTC)のコンプライアンス義務とリアルタイム報告は、多国籍企業に数多くの課題を突きつけています。
電子インボイスとリアルタイム報告は、正確な税額を即時に計算でき、不正や脱税を防げるとして、各国で導入が進んでいます。しかし、残念ながら世界共通の電子インボイス規格が欠如しているため、申告要件と技術プロトコルは国ごとに異なり、複雑化しているためコンプライアンスにかかるコストが増加しています。
さらに、CTC の規則はリアルタイム、あるいはほぼリアルタイムでの税務報告を求めているため、多国籍企業は複数の国の電子インボイス/CTC 要件を同時に満たせるシステムを整備せねばなりません。
これまで、企業は事業を展開する地域のコンプライアンス準拠を複数の業者に任せる必要があり、それに伴い複雑性の増加、コスト、連携、データセキュリティ、規格の欠如などの問題が生じていました。
これに追い打ちをかけるのが、手作業での処理ではこのようなデータ収集のスピード・要求についていけないという問題です。電子インボイス処理とコンプライアンス要件の管理・監視を担当する税務部門は、通常業務である監査後の税務報告義務も行わねばならず、作業量とストレスが増大しています。
強力なソリューションで課題に対処
多国籍企業がこのような課題や電子インボイス/CTC コンプライアンスの複雑性に対処するためには、各国の電子インボイス/CTC 制度に対応する効率的なワークフローに VAT、GST、SUT、電子インボイスコンプライアンスを組み込んだソフトウェアソリューションが必要です。
トムソン・ロイターと Pagero社は、各国独自のニーズに対応するエンド・ツー・エンドの税務・電子インボイスソリューションの必要性を認識し、以下をすべて行える最高水準の国際間接税コンプライアンスソリューションを共同で作成しました。
- 205ヵ国・地域での売買すべてに課される税額を判定・計算
- 70ヵ国以上の電子インボイス/CTC コンプライアンス確保
- ERPや財務システムを各国政府のネットワークにシームレスに接続
- 規制の変更を財務システム全体で自動的に更新
- 標準監査ファイル(SAF-T)データの収集と報告
- SUT、VAT、GST納税申告の準備と電子申告の実行
Pagero社が持つ電子インボイスの専門知識
トムソン・ロイターが Pagero社とパートナーシップを組んだのは、同社が電子インボイスとCTC義務化の世界的な主要業者に数えられ、企業の規模を問わずあらゆる技術・規制コンプライアンスに対応するプラットフォームを有しているからです。
Pagero社は、電子インボイス/CTC の状況は常に変化しており、顧客はそれに対応できるコンプライアンスソリューションを求めていると理解しています。そして、トムソン・ロイターの ONESOURCE と同様、Pagero社の電子インボイスソリューションはクラウドテクノロジーを採用しており、迅速で拡張性があり、安全です。Pagero社は、すべての主要ERPプラットフォームや財務システムだけでなく、あらゆる政府の税務システムや販売側・購入側が使用する請求書システムにも対応しています。
革新的なパートナーシップ
業界をリードするトムソン・ロイターの ONESOURCE Indirect Tax ソリューションと Pagero社の電子インボイスソリューションを併用すれば、世界各国の電子インボイス業務や間接税業務に幅広く対応できるようになります。
また、トムソン・ロイターと Pagero社は、今回のパートナーシップにより、各社のテクノロジープラットフォームを連携し、アプリケーション、統合、プラグインなどの製品強化を協力して行えるため、お客様によりよいサービスを提供できます。それが、国際的なコンプライアンス業務をコスト効果が高い方法で効率的に行えるスケーラブルな税務コンプライアンスソリューションです。
以下でその特長をご紹介します。
コンプライアンスを包括的に網羅・最新情報への更新
第一に、トムソン・ロイターと Pagero社のパートナーシップは、企業が税務や電子インボイスのコンプライアンスを1つの業者に任せられることを意味します。これには、VAT/GST計算、電子インボイス処理、監査後の税務申告準備と申告などがあります。
例えば、電子インボイスには、正しいデータフィールドへの入力と政府への送信が求められ、正確性と適時性が重要です。Pagero社の電子インボイスソリューションは、70ヵ国以上のフォーマット、内容、言語、電子文書要件に自動的に準拠し、根拠のない推量をプロセスからすべて排除します。
税法も常に変化します。従って、税務の専門家は事業を展開する国だけでなく、進出を目指す国の規制環境を継続的に監視せねばなりません。トムソン・ロイター/Pagero社の ONESOURCE ソリューションは、最新規制を自動的に調べ、重要な変更を税務計算コストに反映してコンプアイアンスへの確実な準拠を保証します。
全世界が対象
どのような形であれ、電子インボイスは既に80ヵ国以上で義務化されており、今後数年以内には他の国(ベルギー、ポーランド、フランスなど)でも電子インボイスの義務化や現制度の拡大が見込まれています。
トムソン・ロイター/Pagero社のソリューションは、どのソリューションよりも幅広い国を対象としています。トムソン・ロイターの間接税ソリューションは、205ヵ国・地域以上に対して全体的な規制サポートを提供し、Pagero社の電子インボイスソリューションは70ヵ国以上に対応しています。
さらに、事業を拡大する多国籍企業には、各国でのスムーズな展開を支援できるソリューションが必要です。Pagero社のネットワークにより、多国籍企業はあらゆる政府やビジネスのネットワークへの接続を一元化できるので、拡大に伴う経費負担を大幅に減らせます。
オールインワン・ソリューション
結論として、トムソン・ロイター/Pagero社は共通のグローバルプラットフォームを通して顧客や業者に連携することを可能にするだけでなく、各国の電子インボイス規制や税務規制に柔軟に準拠できるということです。また、既存のシステムともシームレスに連携し、データの自動化とIT支援の最小化によってコストを抑えます。
トムソン・ロイターと Pagero社の間接税/電子インボイスソフトウェアソリューションは、世界各国の多国籍企業の未来に希望と成功をもたらします。
ONESOURCE Indirect Tax Compliance
一元環境でVATとGSTのコンプライアンスを管理する直感的ソフトウェア
ONESOURCE Indirect Tax Complianceを選ぶ理由
場所や業界を問わず、業務のペースを落とさずに最新の法改正や複雑さに対処する間接税コンプライアンスシステムが必要です。トムソン・ロイターのONESOURCE Indirect Complianceは、リアルタイムの税率と課税規定、カスタマイズ可能なツール、電子申告のサポートのほか、強力なデータの照合・調整・報告機能によって、税務コンプライアンスのプロセスを合理化します。御社の米国内のビジネスに固有のニーズに合わせて、連邦、州、郡、市、区を選択できます。グローバルに展開する企業向けには、付加価値税(VAT)や物品サービス税(GST)など、海外での税務申告と法定書類提出の管理をONESOURCE Indirect Complianceが自動化します。この一元的なソリューション1つで、国ごとに異なる複雑なスプレッドシートの枠を超え、どこで事業展開してもコンプライアンスを確保することに役立ちます。