税務部門の自動化:成功する実行力と適応力

パンデミックがきっかけとなり、税務部門は自動化を推進し、組織内の効率と効果を高めてきました

自動化は、過去2年間に多くの企業の税務部門を救った技術革新の1つとして挙げられています。残念ながら、ほとんどの自動化は、この間に業務を遂行するために必要な解決策であり、計画されたものではありませんでした。 ブルッキングス研究所によると、自動化はパンデミックの時だけでなく過去30年以上にわたって、私たちの働き方をサポートしてきました。税理士が電卓だけでやっていたことが、コンピューターとインターネットによって自動化されたことは、今や忘れられています。

今、企業とその従業員は、新しい仕事の取り組み方に再び慣れる必要があり、大再編に対応するため、企業はこれまで着手してきたことを基礎として、プロセスと自動化に再び焦点を当てる必要に迫られています。さらに、絶えず変化する国内外の税制に対応するため、正しいガバナンスの必要性が高まっています。例えば、経済協力開発機構(OECD)の下での貿易移転税規則の更新や、スーパーファンドの物品税だけでも、テクノロジーと自動化を促進する強い動機となります。

企業の税務部門は、自分たちの事業のプロセスや期待する結果について「予測」を持っています。しかし、予測したイメージがあるだけでは十分ではありません。業務プロセスは、その部門にどのように適応させるべきかを徹底的に考えなければならなりません。業務プロセスやワークフローは、少なくとも以下のステップを踏んでいる必要があります。

  • ワークフロー内で発生する様々な事象や作業
  • これらの事象および活動の保有者または主導者
  • これらの結果に基づいてワークフローが取ることのできる様々な道及び決定ポイント
  • プロセスに関与する機器
  • 業務全体およびプロセスの各段階のタイムラインおよび成功率

税務部門は、IT部門と協力して業務工程自体を作成する前に業務工程モデルを作成することで、自動化のために採用すべきテクノロジーやシステムを明確にし、微調整を行うことができます。自動化のロードマップとなる業務工程を作成したからといって、すぐに完璧な結果が得られるわけではありません。そこで、税務部門の自動化を成功させるためのステップを以下に紹介します。

1.まず基本的なことから始めましょう


税務部門が組織の中でどのような業務上の役割を担っているのかがその始まりです。KPMG の国際税務ベンチマークレポートによると、ほとんどの税務部門は、例えばi)税務申告と遵守、ii)事業部門のサポートとコンサルティング、iii)取引税、iv)法人税の会計、v)移転価格といった業務に責任を負っているそうです。さらに、「最も効果的で評価の高い税務部門は、税務リスクとコンプライアンスを管理しながら、中核的な税務管理スキルによって付加価値を生み出す機会を特定する部門である」とも強調しています。これは当たり前のことのように思えるかもしれませんが、税務チームが組織全体をどのようにサポートしているのか、その役割を明確にし、再確認することは、部門が何をすべきかの基礎となるものです。このことに焦点を当てることで、自動化できる分野と自動化すべき分野を決定することができます。これは、特に、人材を他へ配置できるように、どの業務を自動化する必要があるかを責任者が検討する際に該当します。

2.自動化が必要な分野を特定した後、自動化の実施によって期待される成果を明確にする


繰り返しになりますが、これは一見単純なステップで、見落とされがちです。しかし、これを無視すると、新しいプロセスに適応できなかったり、うまくいかないと思い込んで新しいイノベーションを早期に放棄してしまったりする可能性があります。企業の多くは、業務全体の生産性を向上させるという幅広いミッションを設定し、コスト削減や、時間やその他の人材など、何らかの奇跡的な節約につながることを期待して、自動化の道を歩み始めます。自動化の決定に関与する人々が、導入後の成果と、その結果に対するタイムラインを設定することは必要ではありますが、必ずしも重要ではありません。

3. 誰が何をするのか? 部門の現在のスキルセットと能力を理解する


もう一つのよくある間違いは、部門の全員が新しいテクノロジーについて研修を受ける必要があると考えることです。そのテクノロジーが本当にチーム全員の仕事に影響を与えたり、変えたりするものでない限り、それは必要ありません。決して使わない、あるいはほとんど使わないかもしれない研修に時間と労力を費やすのは無駄なことです。部門の焦点を、目標とする成果に合わせるようにすれば、その技術に携わる人を対象とした研修を実施できます。また、この研修に興味があるかどうか、あるいは研修を必要としない他の職務に就きたいかどうか、従業員に尋ねてみるのも良いアイデアです。

4.これで、テクノロジーとそれに付随する人材をピンポイントで特定できただけでなく、ロードマップも作成完了


自動化のロードマップは、業務プロセスの特定のパラメータと基準を特定するための鍵になります。このロードマップには、一定期間にわたって開始から3~6ヶ月といった短いスケジュールを設定する必要があります。テクノロジーは急速に変化するため、この方法で、今あるツールがまだ機能しているかどうかを測定することができます。もちろん、これはテクノロジーを置き換える必要があることを意味するのではなく、チームが所有しているソフトウェアやテクノロジーの最新バージョンで作業していることを確認する程度のことかもしれません。また、ロードマップは、そのテクノロジーに携わっている人々のスキルや才能を見直し、彼らがまだ適切な人材であるかどうか、追加の研修や新規雇用が必要であるかどうかを判断する機会にもなります。

最終的には、税務の専門知識を有する技術者や会社のIT部門と協力することになりますが、税務部門の責任者は、自動化の開始や拡大を推進する必要があります。ビジネスリーダーとして、またビジネスのアドバイザーとして、実施されるプロセスや自動化が、税務部門のリスク管理やビジネスへの価値提供をより良いものにすることを保証する必要があります。


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ONESOURCE WorkFlow Managerは、繰延税金/未払税金のプランニング、税務申告書の作成、監査対応などあらゆる税務プロセスの標準化・自動化・合理化・管理を実現する、画期的なワークフロー管理・文書管理プラットフォームです。データ管理の改善とデータ収集プロセスの合理化を図るため、導入をご検討ください。


Nadya Britton is the Enterprise Content Manager for Tax and Accounting at Thomson Reuters. She holds a Finance and Economic degree from Baruch College, City University of New York and an MBA from the University of Phoenix.

Nadya’s nine years at Thomson Reuters, her education, and her business experience inform her role in providing market-leading content for the industry.

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